おいしい、こめニティー うつくしま、ふくしま米情報センター
お米をつくる皆様へ
ふくしま米の流通の現場から/消費者・小売・卸の声
うつくしま水田農業ビジョン通信
天気予報
新しいお米「福島9号」
福島県米づくり状況
栽培管理
米の市場動向
病害虫発生予察
関連情報
バックナンバー

福島コシヒカリが一番の売れ筋商品 食品スーパー・さくらコマース


さくらコマースのさくら市場館のある京王線府中駅前のフォーリス
 東京都の食品スーパー・さくらコマースは、都内西部の府中市を中心に5店舗を展開する地域密着型のスーパー。コメの一番の売れ筋商品は、JAすかがわ岩瀬産の「岩瀬清流米」(コシヒカリ)。新潟コシヒカリや秋田あきたこまち、宮城ひとめぼれなどの全国ブランド銘柄などが取り揃えられる中で、「岩瀬清流米」は全体の売上額の3割を占める。

 同社では、平成7年11月の食糧法施行を機会に、それまで店舗によって異なっていたコメの銘柄を全店で統一した。数社の卸からコメのサンプルを取り寄せ、社内で試食し銘柄を決定した。その時に東京パールライス(当時)から勧められたのが、JAいわせ村(当時)産のコシヒカリ(当時の名称は「清流米」)。

 実は、同社はその時、福島米を取り扱う気は全くなかった。福島米にはネームバリューがそれほどなく、売れるかどうか分からなかったためだ。しかし、実際に炊飯して試食してみると、粘りや甘味があっておいしかった。それで急きょ、取り扱うことに決定した。 福島米は、近隣のスーパーでの取り扱いがなく、同社としてのオリジナリティーを打ち出せるというメリットもあった。それらの理由から、この福島産コシヒカリの「清流米」を、同店で定番商品に向けて育てていこうということになった。


福島コシヒカリ「岩瀬流通米」
首都圏のスーパーでも積極的に取り組む

 「はっきり言って、最初は売れませんでした。最初の1ヵ月間は5キロ袋で40袋程度。味はおいしいのですが、当時は“福島米”にブランド力がそれほどなかったのでしょう。そのため、福島米という括りではなくて、『岩瀬村の清流米』という産地の名前を前面に押し出す方法に変更しました。JA福島経済連(当時)さんや東京パールライス(当時)さんなどのご協力も頂いて、繰り返し試食PRを行いました。また、5キロ袋のほか、持ち帰りに便利な2キロ袋も作り、徐々に販売を伸ばしていきました。現在では、精米ベースで年間110トンの販売量。コメの売り上げ額の3割を占めて、一番の売れ筋商品に成長しました。ここ5年間はトップの売上げです」 と、さくらコマースの石田昌也グロッサリーバイヤーは説明する。

 同社のコメ年間販売量は600トン前後。福島コシヒカリの「岩瀬清流米」のほか、魚沼コシヒカリ・新潟コシヒカリ・秋田あきたこまち・宮城ひとめぼれ・富山コシヒカリ・栃木コシヒカリなどが商品アイテムとして商品棚を飾る。ブレンド米も6月末までは置いていたが、価格的なメリットがなくなってきたので販売は終了した。

 「15年産米は春先近くまでコメの価格が全体的に上昇し続け、『岩瀬清流米』の販売価格も5キロで最高3,280円までになりました。『岩瀬清流米』を長年、ご購入して頂いているお客様も多いので、利益をぎりぎりまで圧縮して販売を続けました。価格が高い時だけに大切な定番商品はきちんと販売していきたいし、お客様も同じ高いお金を出すなら、きちんとした所で買いたいと思われたようです」(石田バイヤー)


今年で6回目を迎えたさくらコマースの「体験田植え交流会」(福島県の岩瀬村にて)
 7月中旬時点で、「岩瀬清流米」の価格は5キロ当たり2,980円に落ち着いてきた。

 「『岩瀬清流米』の特長は粒が大きいこと。新潟コシヒカリなどに比べても粒が大きくしっかりしています。そして食味が良い。全農パールライス東日本さんが、食味計や官能試験で検査されても、常に銘柄の上位にランキングしています。さらに、品質が安定していること。コメにこだわるお客様は、『岩瀬清流米』の品質に納得して買われます。また“減農薬栽培米”でイメージが良いこと。また、当店以外のお店では売っていないこと。販売がスタートした時から、色々なお客様に味の良さを知って頂くという意味で特売を行いました。すると食味の良さに反応がすぐ出でて、販売が拡大していきました。それを何度も繰り返し、徐々に販売量を増やしていきました。また、実際に産地を見てもらうために、お客様を田植えツアーや稲刈ツアーに招待して、一緒に福島県の岩瀬村を訪問したことも効果があったと思います。このような小さな積み重ねが、『岩瀬清流米』を一番の売れ筋商品に育てることができた理由だと思います」(石田バイヤー)

 さくらコマースでは、16年産も引き続き全力を傾けて「岩瀬清流米」を販売していく。同店では16年産も、福島コシヒカリの「岩瀬清流米」が米売場のナンバーワン商品であることは間違いない。

うつくしま、ふくしま米情報センター